都心放浪10km徒歩の旅(後編)
14:00 春日駅から南北線で白金高輪駅まで
もう雑誌用の写真は撮ったし原稿を考えながら帰ろうと地下鉄に乗った。
乗り換えの白金高輪に着いたら、少し疲れも取れていたし前に撮った未発表物件の写真が気に食わなかったことを思い出し、撮り直しのため駅を出た。撮ったらすぐ帰ろうと思っていたが、そういやこの道をまっすぐ行けば五反田だよなあと桜田通りを一路五反田へ。(バカか俺は)
14:30 白金高輪から桜田通りを五反田方面へ(約2.5km)
もう嫌だ、疲れた、と、思いつつも自分に課したこの試練(なんのために?)を「やってやるさ」と気合いを入れ(だからなぜ?)キョロキョロしながら歩く歩く。疲れて両手ブラリ状態だ。
めぼしい物件は見当たらず。
五反田駅前が見えてきた。ここには薄いのがいくつかあったよなぁと思い出し駅前で写真を撮る。
はっ!ここは五反田。14、5年前うす~い建物に初めて心を奪われたところだ!と、思い出し、その物件を撮りに向かう。ビルは既に取り壊されていて新しいビルが建っていることは既に知っている。だが、その新しいビルも薄いのだ。このページを始めた当初、写真を撮りにきたのだった。
あった。まだ残っていた。
冬なので植え込みの木もあまり邪魔にならずに良いアングルが確保できる。
ファインダーを覗く目が潤む。震える手でシャッターを押す。ブレてしまうのでもう1枚、更にもう1枚。
あの頃見たビルはもうない。
だが、その敷地には誇らしげに新しいうす~い建物が建っている。
一緒にビルを見て笑った友も今は地方で仕事をしているという。
時代は変わっても敷地は変わらない。友情もまた然りだ。
そう、歩いた10kmは自分探しの旅だったのだ。
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地価の高い首都圏では狭い土地を有効利用しようとさまざまな形のビル、家屋が建築されています。そんな涙ぐましい努力の成果を発見し、一人でほくそ笑むだけではもったいないと考えました。都会に住む人々の英知の結集をご覧下さい。